2024-08-22
建物は人が住んでいる時よりも、空き家になった時のほうが傷みやすいと言われています。
傷みが進んだ家は倒壊や破損の危険だけでなく、売却時にも値下げが必要になるなど、さまざまなリスクが生じます。
なぜ人が住んでいないにも関わらず、劣化が進んでしまうのでしょうか。
この記事では、誰も住んでいない家が劣化する原因と対策方法、空き家のまま放置するリスクについて解説します。
枚方市を中心に京阪エリアで空き家を所有している方は、ぜひ参考になさってください。
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目次
電化製品や生活雑貨などは使うほど劣化しますが、家は利用しないほうが早く傷みます。
家が痛む理由には、おもに以下の4つが挙げられます。
人が住んでいない家が傷む原因として、まず挙げられるのが湿気です。
人が住んでいれば、家を出入りしたり換気扇を回したりすることで、自然と換気がおこなわれます。
しかし、空き家の状態になると空気の入れ替えがされず人の動きもないため、室内の空気が循環しません。
室内にこもった多量の湿気は、やがて木材に吸収され、カビや菌の発生により腐食へ繋がります。
とくに木造住宅は、湿気により腐食する部分が多いため、定期的に換気しないと多額の修繕費が必要になります。
一般的な住宅の排水管には排水トラップがあり、それにより害獣や害虫の侵入を防いでいます。
排水トラップとは、水道管の中に設けられている、水が溜まる部分のことです。
洗面台や台所のシンク下を覗いた時に、直線ではなくS字になった排水管を見たことはありませんか。
このS字の部分に水が溜まることで、下水道からの臭いや害虫などが上がってくるのを防いでいるのです。
家に人が住んでいないと水道を利用する機会が減るため、トラップ部分の水が蒸発してフタの機能を果たせなくなります。
また水道管が乾くことで、下水から害虫や害獣が侵入しやすくなり、家の腐食スピードを早める原因に繋がります。
人が住んでいれば、定期的に掃除や整理整頓をし、何か不具合があれば修繕をおこなうでしょう。
空き家の場合、人が住んでいる時のように頻繁に掃除をしないため、カビや虫が繁殖し内装の劣化を早めてしまいます。
また家の破損や劣化にも気づきにくく、発覚したときには手遅れというケースも少なくありません。
たとえば、木材にカビが生えると表面が黒くなるため、すぐに気づいて適切な対処をおこなえるでしょう。
しかし、誰も住んでいない家は症状に気づきにくく、修繕などの対策がなされないまま劣化してしまうことも少なくありません。
実際に2023年には、30年以上放置された木造住宅が突然倒壊し、道をふさいでしまうという事故が起きています。
人が住んでいれば、床のたわみや家の傾きなどの不具合に気づいて、適切に対処することができ、事故は防げたかもしれません。
不具合に気づかず長年にわたり放置される状態は、家が傷む一番の原因といっても過言ではないでしょう。
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空き家が傷まないようにするには、人が住んでいる家よりもこまめにメンテナンスする必要があります。
ここからは、人が住んでいない家の劣化を防ぐ方法について解説します。
水道管からの悪臭や害獣などの侵入を防ぐには、定期的な通水が欠かせません。
また通水には、漏水を防ぐ役割もあります。
水道管が長期間使用されないと、やがて配管の内側にサビが発生して漏水が起こります。
配管から漏れた水は家の腐食にも繋がるので、漏水を予防するためにも通水は定期的におこないましょう。
通水の仕方は、家全部の蛇口をひねり、1分ほど水を流した状態にします。
そこでサビの匂いがしないか、水の色や出方に異変はないかなどをチェックします。
蛇口などに不具合がある場合には、部品の交換が必要になるため、業者に見積もりを依頼しましょう。
人が住んでいない家の劣化を防ぐには、換気も欠かせません。
定期的に換気をして室内の空気を循環させることで、カビや菌の繁殖を防ぎ、家屋の劣化防止に繋がります。
少なくても月に1回は家を訪問し、すべての窓を開けて満遍なく室内に風を通すようにしましょう。
また、24時間換気システムが設置されている場合は、常に作動させておくと湿気対策に効果的です。
空き家に電気が通っているのであれば、サーキュレーターや扇風機を持参して風の通り道を作ってあげるとスムーズに換気できます。
人が住んでいない家の劣化を防ぐには、換気や通水のほかにも掃除や修繕などが必要です。
空き家は遠方にあるケースも多く、定期的に通うのが難しいという方も多いかと思います。
そのような場合は、管理会社への委託を検討しましょう。
換気や通水はもちろん、ゴミ処理や草刈り、防犯確認なども依頼できるため、管理の手間や時間を大幅に削減できます。
管理費用として毎月5,000円~1万円程度発生しますが、ご自身で管理するのが難しいという方はぜひご検討ください。
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将来利用する予定がなく、現在人が住んでいない家は、できる限り早く売却するのがおすすめです。
なぜなら、建物が傷む以外にも次のようなリスクが生じるためです。
人が住んでいない家を長期間そのままにしておくと、建物の劣化はどんどん進んでしまいます。
久しぶりに空き家を訪れたら建物の破損がひどく、倒壊寸前だったというケースも少なくありません。
そのような状態になってしまったら、家の価値も大きく低下するため、いざ売却しようにも大幅な値下げが必要です。
場合によっては、家を解体して更地にしないと売れない可能性もあります。
家を放置している期間にも税金は発生するため、これ以上価値が下がる前に売却を検討しましょう。
空き家を長期間放置すると、固定資産税が増額し、金銭面の負担が大きくなる可能性があります。
なぜ固定資産税が増えるのかというと、「特定空家」の指定により特例を利用できなくなるためです。
特定空家とは、近隣に影響を及ぼし早急な処理が必要と判断された空き家のことです。
住宅が建つ土地には特例が適用され、固定資産税の負担が抑えられています。
しかし特定空家に指定され、勧告を受けてもなお改善がされないと、特例の適用対象から除外されてしまいます。
その結果、翌年の固定資産税が大幅に高くなり、金銭面の負担が増えてしまうのです。
このように、人が住んでいない家を放置すると、建物が傷む以外にもさまざまリスクが生じます。
損をしないためにも、人が住んでいない家は早めに売却し、リスク回避に繋げましょう。
人が住んでいない家は、居住中の家に比べて早く劣化します。
劣化した空き家を放置すると、倒壊や破損によって近隣住民に危険を及ぼすため、適切な管理が欠かせません。
定期的な訪問が難しい場合は管理会社に委託するか、トラブルに発展する前に売却を検討しましょう。
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